操体法とは

操体法は、故橋本敬三医師によって体系化された、健康な心と体を維持するための生命哲学です。

私たちは「まず病気が有り、その結果体調が悪くなる」と思いがちですが

実はその反対です。体のバランスが崩れ、体調の悪い状態が続く事に依って病気が発生してくるのです。

そして、その体調を左右するのが、自分の責任(自己責任)で行わなければならない4つの営みです。

① 息(呼吸すること)

② 食(食べること)

③ 動(動くこと)

④ 想(考えること)


普段何気なく行われているこれらの営みですが、そのやり方によって、

体調は変化します。例えば、食べ過ぎれば体が重く、やる気も起きなくなります。悩み事にくよくよしていれば呼吸が浅くなり、声が小さく伏し目がちになります。無理な姿勢や動きを続ければ体のどこかに違和感が生じます。

4つの営みは本来、お互い関連し、補い合ってバランスをとっていますが、どれか一つでもやり方を間違えると、徐々に体のバランスが崩れ始めます。日常生活の癖や間違った生活習慣がアンバランスな状態を作り出し、体の歪みを生むのです。


悪くなる順序

 [正常な体]

    ↓(息・食・動・想のアンバランス悪い環境)

  [歪みのある体]

    ↓

(感覚異常)気持ち悪い、肩がこる、痛い、だるい、しびれ

    ↓

(感覚異常+機能異常)胃が痛い、下痢、尿が出ない、精密検査で異常が

           見つかる。

(感覚異常+機能異常+器質破壊)=病気(病名診断が出る)


良くなる順序

[歪みのある体]

   ↓(治療=息・食・動・想の各方面からバランスをとる)

[正常な体]

   ↓

(感覚の正常化)気持ちが良くなる

   ↓

(機能の正常化)動きが良くなる

   ↓

(器質破壊の改善)病気の回復